日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

クラーナハ展―500年後の誘惑 @ 国立西洋美術館

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天気の良い日曜日。体調がすぐれなかったのですが、秋の風景もそろそろ終わりかな、と出かけることにしました。ことし世界遺産へ登録されて話題にもなっている上野の西洋美術館は、開催中のクラーナハ展も評判上々という感じで、ちょうど気になっていたのでした。

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頭のなかの箱庭

子どものころは寝つきが悪くて、あるとき父親に「楽しいことを考えるといいよ」と言われた。「”明日何しよう”だと考えすぎるから、現実と関係ないことを考えるんだよ」とかそんなこと。

楽しいことを考えようとすると、むしろ何が楽しいことなのか分からなくなるもので、そのときはよく理解できなかったけれど、この言葉はあとあと役に立って、布団に入ると私はよく物語を考える。今日あったことや明日の予定ではなくて、自分から遠く離れた別の世界の話。

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若冲と蕪村 江戸時代の画家たち @ 岡田美術館

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岡田美術館は2013年に開館したばかりで、風神・雷神図が迎えるエントランスが琳派にうんと強い美術館風をふかせていますが、そうかと思って入ってみると、中国・朝鮮の陶磁器から、安土桃山、江戸、明治以降の日本の美術、はたまた春画のコーナーももうけるなど、土台のしっかりした一方攻めるところは攻めるという、すごい美術館です。

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ルソー、フジタ、写真家アジェのパリ―境界線への視線 @ ポーラ美術館

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秋のお休みがとれたので、箱根の美術館めぐりへ出かけてきました。とはいっても、いつもコースは決まっていて、ポーラ美術館と岡田美術館です。どちらも空間ごと楽しい美術館。

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速水御舟の全貌 ―日本画の破壊と創造―@ 山種美術館

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私が美術館に行くようになったきっかけのうちのひとつが、山種美術館速水御舟展です。

山種美術館はその後も通って、いちばん行った美術館なんじゃないかなと思う。小さな美術館なので、二三年しばらく通っていると同じ作品に出会ったりする。同じ映画を何回も見に行く人がいるみたいに、同じ作品に再会すると、ちょっとうれしくなる。目新しいものばかりじゃなくて、馴染みの一枚に会いに行くというのも楽しい。

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さいたまトリエンナーレ @ 岩槻市 旧民俗文化センター

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大洗町へ出かけた帰りに、さいたまトリエンナーレへ行ってきました。埼玉のいくつかのエリアで開催中のイベントですが、ひとつに絞って岩槻市の旧民俗文化センターへ。作品がわりかし集まっている、というのと、目当ての作家がいたからです。

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