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日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

9月の風景 - 布の話

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大学の友人が結婚するというので、当時の友人知人が集まって、ちょっとした同窓会みたいになった。
うちを宿代わりにして泊まった友人が、あさ着物をたたみながら、これ二ヶ月しか着れへんねんで、というので、季節限定の柄なの?と尋ねたところ、裏地がないものは、6月か9月に着るのだという。

夏は同じ絹でも透ける生地になる。冬になるとしっかりした生地になって、裏地がつくらしい。
ははあ、その上で季節の柄になるんだね。せやな、でも桜の柄は通年で使えんねん。と、桜柄の風呂敷を広げながら。初耳だった。え、そうなの?桜って春だけじゃないの?

枝つきは季節ものになるけど、桜の花だけなら、どっちでもいけんで。どうやら柄としてなら年とおして使えるらしい。じゃあ紅葉も? 桜と組み合わせることあるよね。あぁ、四季で組み合わせたりするな、紅葉いうても二種類あってな、色で季節ちゃうねんで。

青もみじと赤もみじだね! 青が夏でしょ。あ、初夏だっけ? んーそやけど、季節にその季節もん着るんとちゃうで。季節を先取って着んねん。桜の季節に桜の柄を着ても、本物にはかなわへんからな。なるほど……雑誌の季節先取りしすぎ感の由来を見た気がする。

そんな話がとても面白かったので、時間があったら春画展一緒に行って、着物のうんちく聞きたかったなあ!というと、昔と今は違うからなあ、と淡白な返事。実家がお寺ということもあるのか、お茶もお花も習った彼女に、古美術展に一緒に行きたい!という思いを、帰るまでにさんざん伝えたのでした。

教科書的な知識は、美術展に通ううちに身についてくるけれど、美術館だけではふれられない知識もたくさんあるなあと思った。いつどんな意匠のものを着るのか、通年ものか季節ものなのか、経験を重ねて判断力をつけていく。

着物の素材や柄にはそれと見えないルールがあって、さまざまな意匠はそれらのルールに則ってなされてきたのかも。あえて既存を破ることは粋だっただろうか。そのルールは、人々の感性の中でバランスをとって、そのために時代や界隈が変われば、少しづつ様相を変えたのかもしれない。

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結婚式でもらったブーケを、ガラス瓶に移し替えながら、花嫁ブーケって効果あるのかなとつぶやいたら、努力せな、ゼロになにかけてもゼロやからな、と致命的命中たるアドバイスをくれた聡明な彼女。京都にいった折には遊んでくれると約束してくれたので、年内京都へいく予定を、いよいよきちんと立てないと!と思ったのでした。
 

結婚式の入場の曲がDJ OKAWARIだった。定番曲って知らなんだ。