日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

「北参道オルタナティヴ」展

北参道駅の一軒家で開催されている「北参道オルタナティヴ」展へ行ってきました。

ウェブで見かけた竹中美幸さんの作品が気になっていたのと、天気もよかったのでお出かけがてら。入場は無料で、作品は購入もできるみたい。12/26(月)までと、この記事を書いている翌日までなのですが。

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フィルムに光を当てて露光させてドローイングする竹中さんの作品。暗室のような暗闇では、より光に敏感になると気づいたことが、制作のきっかけにあるのだそう。午後の光が窓から差し込んだ部屋で、光に思い馳せるにはとても好い環境。

黒と白の世界が目を引く椛田有理さんの作品では、透明アクリルを重ねた作品が印象に残りました。窓に向き合うようにアクリルが並んで、レイヤーのあいだの光や空気感がときどきに変わる。展示される場所で作品の表情も変わりそうです。

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ヒグラシユウイチさんの岩塩を加工してつくった銃は、「消えるべきもの」という願いから制作されたのだといいます。岩塩のほの赤い色も、どことなく美しい。ぱっと見たときは、彫りやすいから岩塩なのかな、なんて考えてしまった。読みが浅い。

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角文平さんの「野生の記憶」(熊に木の芽が生えている)も、可愛らしくてよかったです。一階にあった不安定な植木鉢もインパクトがありましたが、こちらはひっそりと展示。難しさがないというか、すとんとこちらに入ってくる感じがいいなと思いました。

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印象派の画家の使う優しい色彩を思い出してしまう、村上綾さんのドローイング作品。光のたくさん差し込んだ部屋によく合っていました。色彩に注目した作品って、どこかしら音楽性を感じさせる気がします。

竹中美幸さんの、これも色彩のきれいな作品。アクリル盤に、樹脂でつくった水玉を散らせて描く光の世界。カラフルな色は水彩と和紙を使っているようです。子どもの頃、おはじきやビー玉をあきもせず眺めていた気持ちを思い出しました。

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会場の一軒家は、いい感じに植物に覆われて・・・建物ごと雰囲気を味わえる北参道オルタナティヴ展。天気の良い日に行けて良かったです。

これは展示の感想というより、前々から思っていることですが、アートって「我々はどこから来たのか、どこへ行くのか」みたいな、自分が何者かを求めるものもあれば、単に自分の中の世界を吐き出したい衝動のものもあるし、はたまた、たとえばキャラクター性を打ち出すような、ブランド力のあるアートもある。

前にDOMANI・明日展に行ったとき、その軸がそれぞれちがうアーティストが一堂に会している感じがあったのですよね。どれが正しいというのではないけれど、でも軸がいろいろあるってことは踏まえてた方が良いのかなと思ったのでした。

最近じぶんでも趣味でちょこちょこ作りたいなと思っていて、そういう気持ちからも足が向いた展示会でした。どちらかというと私は、自分の感じていること(色と音楽の関係性とか)を吐き出したい型かな、と思いながら帰ってきました。(ので、今の気持ちに合っててよかったです)

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お昼過ぎだったので、行きに見かけたカフェでランチをとりました。裏道に入ったところにあるお店なのに、けっこう賑わっていて、ロードバイクに乗った人がしゃーっとやってくる率が高かったので不思議に思っていると、ロンドン発サイクリストブランドのカフェなのだそうで、地下はショップになっている模様。

賑わっているといっても、常連さんが多いのかな、騒がしい感じはなくて、居心地のよいカフェでした。

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