日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

5月の風景 離島編

うりずんとは旧暦の3月ごろを言うらしいので、たぶん五月の連休はちょうどその季節になるかと思う。昼の陽射しはやきつけるようでも、朝夕は少し涼しい。

数日滞在のわりに、他にすることもなくて、離島の離島まで足をのばしたりした。

来間島

f:id:mventura:20150505192748j:plain

宮古島とをつなぐ来間大橋は、開通当時「日本一長い農道」なんて言われていたようだけど、今はどうだろうか。

橋を渡ってすぐに展望台がある。そしてカフェがいっぱい。人口200人ほど*1の島の入り口に5軒くらい。さながら小さな島のカフェ戦争である。

f:id:mventura:20150505192835j:plain

そんなカフェエリアを過ぎて集落へと入ると、うって変わって静かな住宅地。
畑帰りのおじさんとか、猫とかいる。

ひと際きれいな石積みの家は、解体半ばでそのままになっていて、立てかけられた自転車とともに風化してた。解体が難しいのか、リサイクルしようとそのままなのかな。

f:id:mventura:20150505162008j:plain

昔からのカフェは改装中とのことで、向かいのハンモックのカフェもいいなと思ったけど、けっきょく口コミで聞いてたドラゴンバナナジュースのカフェにはいった。

ここはパンが美味しいらしい。ドラゴンフルーツの紫を活かしたバナナジュースはべつだんドラゴンフルーツの味がするわけではないが、美味しかった。

伊良部島

f:id:mventura:20150505192908j:plain

2015年1月に開通したばかりの伊良部大橋。農道日本一をうたった来間大橋をかるく凌ぐ長さである。

かつて来間島の漁師さんは宮古島まで泳いで行き来したらしいけれど、さすがに伊良部島は無理だろうなあ。その伊良部島宮古島を長年むすんだ定期便の船は、大橋開通の日に、その長い役目を終えたのだそう。

f:id:mventura:20150505162029j:plain

隆起珊瑚礁の島である宮古列島、その地理的由来をひしひしと感じる切り立った崖。
頂上には牧山展望台という見晴しがあって、そこまで歩く200メートルほどの遊歩道には、草むらに蝶がひらひら。この辺り蝶の道などとネーミングされていることを、後から知った。

大橋をおりて右折した先は、古くからの漁港がある佐良浜。その反対側、島の西南には、訓練飛行のタッチアンドゴーや通り池で知られる下地島がある。

f:id:mventura:20150505192927j:plain

そんな佐良浜港にも下地島にも行かず、橋のふもとをふらっとしただけのドライブだったけれど、思わぬ印象的な風景にも会えた。

ヤマトブー大岩の脇を通るこの道路は、海の上にかけられているらしく、満潮と干潮時には水位も変わるとのこと。ちょうど満潮時だったのかな。翡翠色の水面が美しい夕暮れ。

f:id:mventura:20150505162058j:plain

今はほとんど知られていない渡口の浜や、ダイビングスポットの通り池、青の洞窟などがある下地島周辺は、これからどんどん変わっていきそう。

民俗学なところが好きなひとは、暮らしのある佐良浜や古い風習が残る池間島のほうが楽しいかもしれない。ちなみに池間島も橋が開通していて行き来ができる。今回は行きそびれてしまった。

宮古島

宮古列島をゆるっとめぐる旅。
その主島である宮古島をまわる日は、竜巻警報も出る大荒れの天気。

宮古島の観光といえば上野ドイツ村か、与那覇前浜や砂山ビーチといった西側エリアなんじゃないかなと思うけれど、ちょっと寂しい東側エリアも個人的に好き。

f:id:mventura:20150505192950j:plain

東平安名崎まで続く数キロの断崖。今はひと気のないこの場所は、古くは集落があったのではないかと言われ、歴史の古い場所なのだそう。

厳しい自然を眺めていると、自然と折り合い生きてきた人々への思いが偲ばれる。崖から海へと降りるポイントもいくつかあるけれど、けもの道のように細く険しく、ふらり道中にはちょっと厳しい。

f:id:mventura:20150505162131j:plain

東のはて、東平安名崎!! いつか全国の主要灯台をめぐりたい。
しかし東平安名崎は、灯台マニアの人には外せない灯台なんじゃないかと思う。

頂上から見る舳先のごとき岬の先端に、まさに太平洋と東シナ海の交わるさまを見る。
荒々しい太平洋の波が、島の東側のリーフにぶつかって砕ける。珊瑚礁に守られた海岸は穏やかな波に変わる。その流れが一見して分かって、自然ってすごいなあ!と思った。

バルチック艦隊の発見を知らせた久松五勇士や、ドイツはロベルトソン号の救助をした宮国集落の人々など、小さな島の海岸線には世界につながるたくさんのエピソードがある。有名な話だとつい美談ものになってしまうけど。ひろい世界の中の自分を感じるのも、なかなか重みがある。

f:id:mventura:20150505162150j:plain

天然記念物、宮古馬。小柄で農耕に活躍した宮古馬は、今は数が減少してて、ここ近年に保存会の活動などで40頭にまで数を増やしたとのこと。その宮古馬を飼育している牧場に立ち寄ったところ、牧場の方が餌をあげてもいいよと言ってくれたので、10頭ほどの馬にまんべんなく草やりをした。

気性の荒い馬、おどおどした馬、塩ばかり舐めてる子供馬、おかあさんのそばをくっついて離れない赤ちゃん馬。いろいろいた。餌をあげて鼻をなでなでしただけだけど、楽しかったー。

f:id:mventura:20150505162205j:plain

大野山林のそばにある宿泊施設。ふらりと立ち寄り。昔ながらの石積みと赤瓦に、室内はこざっぱりして今風な感じ。中も見せてもらったけど、マナー的にどうかなという気がして写真までは撮らなかった。露天風呂があって、星を見ながら湯船につかるのもいいな。今度はこういうところに泊まりたい。

f:id:mventura:20150505162222j:plain

スーパーに行くと魚(どう見ても熱帯魚)のアラが売ってた。青いなあ。
中身汁(名前すごい)も美味しかった。こんど上野に行ったらアメ横寄って、わしたショップにレトルト買いに行こう。

ゆるっと過ごせたけど、いちばん楽しかったのはingress
東京では怖気づいてやらずじまいだったけど、観光しながらだと楽しい!
帰ってきてから、都心は攻防が激しいから、レベル上げにはもってこいだと気づくなど。

f:id:mventura:20150505191420p:plain

八重山の緑勢たるや。いっぽう青フィールドに染まりそうで染まらない宮古島。もう3日経つのにな。


もろもろ


ドラゴンバナナジュースを飲んだけど、ほかの人が飲んでたくりーまソーダ(たぶんクリームソーダ)が美味しそうだった。ソーダに溶けるアイス最強。

http://kataaki.com/index.html
リゾートが多い中でこういうところはいいな。しかし一人で泊まる感じじゃないなあ。しゅん。


灯台50選という冊子を買うと、登れる灯台15選なるパンフレットまでつけてくれた。嬉しい。

*1:wikipediaより