日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

2月の風景:春の予兆

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この日はまだ寒かった。晴れだと聞いていたのに、海岸沿いの公園に着いたときには曇り始めていた。特に撮りたいと思うような海の色でもなかったけれど、尾根づたいのウォーキングルートを歩いていると、雲間からこぼれた日差しが、波間に鈍色の光を散らばせていた。

いつも絞りを開放にしてるので、このときは露出をさげて暗めに調整した。波間の光がするどい銀色に変わっていく。南の島嶼の明るい海の色では全然ないけれど、雲の多い冬の夕暮れに光のカーテンをおろす、見慣れた南岸線からの風景だった。

長い雨の季節が終わり、海岸沿いにも小さな花が咲きはじめている。小さな島に新しい季節が巡ろうとしている。人生に重ねて何か詩情あることでも言おうと思っていたが、とくに思いつかなかった。おかげで長らく放置して、3月に投稿するはめになった次第である。