日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

【映画】オールタイムベストテン(順不同)

ジャンル、年代を問わない映画の私的ベストテン。

映画オールタイム・ベスト10をやっている記事を読みました。語れるほどは見てないからな~と思いながら挙げてみたところ、古いながら10タイトル出てきた。

映画が名作かどうかというよりは、原体験になった作品が多いかなあという印象。もちろん暫定ということで。(こんなレベルではずかしいのでベスト10には参加しない)

解説

アメリカ郊外の田舎町で次々とおこる怪事件。目に見えない犯人の正体が物語の進行とともに明らかになっていく。パニック映画の傑作ですが、孤立した空間、姿を表さない敵、他人同士が協力する展開など、私好みの設定がもりだくさん。とくに、次々おこる異変とその傾向に登場人物たちが気づいていく演出がまた秀逸。


トイ・ソルジャー [VHS]

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  • 松竹ホームビデオ
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全寮制の男子校をハイジャックし、生徒を人質に服役中の仲間の解放を要求するテロリスト。学園内でも落ちこぼれ悪ガキの5人が、構内の情報をなんとか外へと知らせようと画策する。この作品も孤立した空間が舞台。「大脱走」のトンネルの描写に似た時間制限ミッションなどあって、初めからラストまで夢中になって見れる一本。DVD化されていないのが残念です。


ロス市警の刑事のもとにひとりのFBI捜査官が現れる。次におこる事件の予言をする彼は、犯人の正体は人間に寄生する異星人だと言うのだった。ヒドゥン入れるくらいならターミネーターの方がいいのではなど色々思う所はありますが、何かと思い返すことの多い作品でもあります。バディもののひとつといえると思うのですが、まさかのラストが忘れられません。いつも雨が降っているような薄暗い画面もいいです。


作品的には古いけど、見たのはいちばん最近。DNA優先の管理社会で不適正者として生きる主人公。宇宙飛行士の夢をひそかに抱く彼は、ある水泳選手の生体IDを譲り受けることに成功する。人生は先天的なものかというテーマやその展開もいいのだけど、怪我により夢をたたれた水泳選手とのやりとりから生まれる心の絆というサブストーリーもとてもよかった。


シティ・オブ・ゴッド(字幕版)

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  • アレッシャンドレ・ロドリゲス
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ブラジル、リオデジャネイロのスラム街を舞台にした子どもたちの抗争を描く。実話をもとにして辛口な描写が続くのだけど、全編とおして描かれているのは少年たちの青春だと思われる。どんな世界にも青春があるということ。ハードボイルドに演出しながらも、それとなく描かれる情動というバランスはとても好きで、最近だと「ボーダーライン」なんかも良かった。


ノーラン監督はわりと見てるけどインセプションがいちばん好き。今敏監督の「パプリカ」も見た。どっちも好きだけど、インセプションはパプリカの構造的なものをもっと洗練化した感じ。ノーラン監督はだいたいいつも時間の層のちがいを描いている気がする。ノーラン最新作のダンケルクは飛行機にのらないと見に行けなかったんですが、飛行機予約してた日に台風がきたので泣く泣くあきらめました。


走行速度80kmを下回ると爆発する装置を仕掛けられた新幹線。犯人は図面と引き換えに身代金を要求するが…。犯人役を演じた高倉健の渋みや悲哀感もさることながら、止められない新幹線の危機に即断を次々と迫られる司令室長の宇津井健もよかった。初めてみたときは、こんな面白い作品が邦画にあったなんて!という感じでした。


夫の自殺を区切りにして、大阪での二人の生活の前半と、再婚後に引っ越した能登半島での生活を描く後半。夫はなぜ自殺したのか、残りの人生をどう歩んでいけばいいのか。立ち直っていくことへの背徳感など、複雑な心情を淡々とした日常の情景のなかに描いていく。是枝監督じしん枠にはめすぎた撮影だったとのちに語っていて、以降は役者に自由に演技をさせるスタイルに変わっていくのですが、絵の積み重ねで言葉にできない心の動きを描いていくこの作品はとても好きな一本です。


韓国の口承伝統パンソリ唱者の一家を描く。厳しい流浪の旅に耐えきれず逃げ出した少年は、数年後にふたたび養父と姉の消息を追うが、その途上、「恨(ハン)」の情念を極めるために父が娘にせまった過酷な運命を知ることになる。これは実は子ども時代に見たっきりであまり覚えてなくて、あるときラストの競演シーンをふと思い出して鳥肌がたったという経験があります。


娘と一台のピアノとともにニュージーランドの小さな島へ嫁いだエイダ。しかしピアノは重すぎると砂浜に置き去りにされ、原住民然の暮らしをしている男に売られてしまう。人生にも等しいピアノを取り返したい彼女は男の家へ向かうのだが。自ら言葉を捨てたエイダはピアノを弾くことが表現のすべて。その閉ざされた幸福から外界へと心が開かれていくさまをピアノと彼女の関係性を軸に描いていく。音楽も映像も美しいし、ピアノを隠喩にした展開もよかった。

これもいれたらこれも…と広がってしまう系のものとか、今更私が挙げなくてもという有名どころは泣きながら省きました。たとえば黒澤明監督のいろいろとか、自分の原点かもしれない「ターミネーター2」や「スタンド・バイ・ミー」あたりも。「ライトスタッフ」も最後まで悩んだけど「シティ・オブ・ゴッド」に譲った。最近見たのでは「人間の条件」「アラビアのロレンス」も良かったな。

それから、ドキュメンタリーやアート映画、あまりにマイナーな外国語作品ものぞきました。古いタイトルが多いのは、それだけ月日に耐えたというところもあって、最近みためっちゃ面白い作品とかもあんまり入ってない感じです。

外したくないけど外したマイナー映画たち。

世紀の光 [DVD]

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  • ナンタラット・サワッディクン
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Khuda Kay Liye

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