日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

旅日記 宮古島 宮古上布 ほか

5月連休は宮古島に行ってきたのでした。
おもだってめぐった水汲み場は、別途まとめて記事にして、こちらはその合間にいった色んなところのメモ的なテキストです。

伊良部・下地島

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宮古本島と伊良部島を結ぶ大橋が開通してから1年ほど。去年ゆっくりまわれなかったので、再度訪問した伊良部島でしたが、心なしか天気の雲行きがあやしい。

伊良部島は橋の開通をうけて開発競争待ったなしのホットなスポット、のはずですが、思いのほか静かな島内でした。

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戸口の浜。晴れてたらエメラルド・グリーンが素晴らしいらしい。曇ってるがな。
ブルーシールアイスのサトウキビ味を買う。さっぱりめの黒糖みたいで、すごい美味しい。ブルーシール甘ったるいので、そこまで好きじゃなかったけど、これはいいな。

この辺から雨が降ってきた。大粒の雨のなか、とりあえず下地島をドライブ。
伊良部島によりそうようにある下地島は、人口48人(wikipediaより)ほどという小さな島で、人のいないのをいいことに、下地島空港という訓練用の飛行場があります。

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一昔前に伊良部島に宿泊すると、宿のひとが飛行機の訓練時間を教えてくれたんだそうです。

現在は運営費が困難なことから、日本航空などは訓練を終了し、現在は琉球エアーコミューター海上保安庁の小型機訓練に使用するのみ。今後は旅客ターミナルとなる計画にあるらしい。

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とりあえず、なんとなく空港の周辺をぐるり。本当は青い海、青い空、タッチアンドゴーが見れるはずだったのに。行けるうちに行っておけばよかったな。

雨は止む気配なく、ドライブしただけで終わってしまった。今度は島内をゆっくり歩きたい。

まだまだ食事処も少ない伊良部島。ソラニワというカフェが人気のようでしたが、地元っぽいお店に入りたいよね、ということで民家の間にあるお好み焼き屋さんへ。おうおう、庶民的やな。

チーズミックスやモダンミックスを注文。すぐにお腹いっぱいになる。
持ち帰りもできるみたいで、海を見ながら食べるのも良さそう。雨さえ降ってなければ…。

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宮古上布

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宮古島市伝統工芸品センターは宮古島の織物資料館のようなところ。

「東の越後、西の宮古」とよばれるほどの高級品で、国の重要無形文化財である宮古上布。苧麻という植物を貝殻でしごいて糸にし、織り機に一本ずつかけて織っていく宮古上布は、絣をつど針の先で整えながら織りすすめるという、気の遠くなる手作業の末に完成します。

作り方VTRがあったけど、あまりの細かさに言葉を失ってしまった。熟練の人でも一日20~30センチほどしか織れないのだそう。

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宮古島には明治時代まで人頭税という苛烈な税制度があり、宮古上布も税のひとつでした。仕上がりのチェックは大変厳しく、合格が出ると踊りあって喜んだそう。上布の美しさは魂をかけた手作業のたまもので、悲しみの歴史とともにある工芸品です。

伝統工芸につきものの後継者問題は宮古上布も同じ状況のよう。平日は作業場の見学もできて、時おり体験学習なども開いているみたい。本物の宮古上布は一反でも高額だそうで、代わりに宮古上布っぽいデザインのブックカバーを購入しました。

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花ブロックと宮古そば

あまりお天気にめぐまれず、消化不良だったことは否めませんが、もうひとつ旅のテーマにしたかったのが沖縄の建築でした。

東京で建て売り住宅に見慣れたせいか、沖縄の住宅を見ると、すごく独特な感じを受けるのですよね。都心の住宅が機能性を第一にした直線的な建築とすると、沖縄の住宅は、曲線とか装飾がもたもたとまとわりつく、モダニズム以前の、アールデコぐらいの様式に見える。

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これってなんで? と疑問に思っていたことを尋ねると、あれは花ブロックって言うんだよと返事がかえってきた。
謎は解けるどころか増えてしまったけど、花ブロックのある風景をもう少し追いたかったな。

花ブロックには発案者がいたんですね。アールデコなんて言ってたら、この花ブロックはモダニズムっぽいな。進化するものなんだなあ。

誰か言っていた「飯田橋の街並みは社会主義っぽい」っていう言葉が個人的にヒットしていて、実は六本木や代々木の古めのマンションにも、いささかの古くささと当時のイケてる感を思わせる建物があったりして。その時おりの時代感覚を焼きつけたまま幾年もの歳月を超えるのが、あらいがいがたい住宅建築の魅力…。

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宮古島を訪れたら、一度は食べたい宮古そば。沖縄本島では沖縄そばがあり、八重山には八重山そばがありますが、私にはちがいが分からない。豚骨とカツオだしのスープですが、その割合が少しずつ違うらしい。宮古そばはあっさりめらしい。分かる人は香りで分かるらしい。

那覇空港売店沖縄そばを食べることもありますが、やっぱりちゃんとしたお店で食べたほうが美味しい。78号線(平良城辺線)にある大和食堂はどちらかというと地元の人が多い感じ。
午後遅めにはいって、軟骨ソーキそばを注文。軟骨肉うまい…650円でいいのこれ。

と思っていると、「午後だから(スープが)煮詰まって、いつもより少し味が濃いね」という声が。地元の人は厳しい。


シーカヤック

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アウトドア苦手なのにシーカヤックに乗る機会があって、あまり見れない風景を撮れるんならいいかと乗ってきたのだけど、いやあ、カメラなんか持って乗っちゃダメです。

写真を撮る余裕なんてまるでなかったけれど、カヤックじたいは楽しかった。
波打ち際は波が大きくてボートが安定しない。少し沖へ進むと、波は落ち着いて、揺れも穏やかになります。

寄せる波に向けて沖をめざすとボートは安定しますが、行き先を変えようと舳先を回転すると、横波が当たって、揺れが大きくなる。嵐の時に危険なのは横波だといわれるゆえんだとか。

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この日はちょうど満ち潮で、それも海に出るのに適していたみたい。引き潮だと、気が付かないうちに沖に流されていってしまうんだそう。礁の間は流れが早い場所もあって、どのポイントが流れがあるとかいった情報は、地元の漁師さんは把握しているのだといいます。

ほんの数分のシーカヤックでしたが、海ってすげえな、と小学生みたいな感想を抱きました。


スリナムチェリー

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いつもうっかりアセロラと呼んでしまう、スリナムチェリーの収穫をしました。
どちらも甘酸っぱい果物ですが、アセロラのほうがビタミンCが豊富らしく、スリナムチェリーはより甘くて食べやすい。

ほっとくとどんどん実をつけるらしく、ひとつの木からボウルいっぱいのスリナムチェリーがとれました。とれすぎやろ。

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スリナムチェリーの食べ方は、ふつうに洗って食べる。でもこの量食べきれない。

ということで、ジャムにして持って帰りました。
種があるので、果実をつぶしながら種を取り除き、弱火でことこと煮ながら、途中ではちみつを加える。ボウルいっぱいのスリナムチェリーからは、二瓶ほどのジャムができました。

東京に戻って、さっそくパンにつけて食べると、うむ、味が濃い。こんなに味を主張してくるジャムは初めてだ。

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というわけで、ミキサーを買ってきて、スリナムチェリージュースをつくって飲んでいる今日このごろです。

氷とヨーグルト、好みで生クリームを入れてミキサーでごうごう混ぜる。ひと瓶あっという間に空いてしまった。スリナムチェリージャムを食べつくしたら、今度はなんのジャム買おうかな。

那覇・瀬長島

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つい最近まで知らなかったのですが、ことなる航空会社を利用する場合の乗り継ぎは、一方の到着が遅れても、一方は出発を待ってくれないんですって。航空会社によるかもしれないですが。同じ航空会社でチケットがとれなかった私は、乗り継ぎ時間を三時間ももうけたのでした。

すると沖縄住まいの友人が時間をあけて来てくれて、小一時間ほど沖縄散策をすることに。
車社会の沖縄、あまり遠出すると渋滞にはまった場合、飛行機に間に合わなくなる可能性がある。ということで、空港から車で15分ほどの瀬長島につれて行ってもらいました。

http://www.tabirai.net/sightseeing/tatsujin/0000358.aspx

到着時には芝の広場でラップのミニライブをしている若者たちがいて、眩しい太陽と青い海、丘の斜面につくられた白亜の町並みを模した商業施設"ウミカジテラス"。海外ドラマに出てくる麻薬カルテルの邸宅とかこんな感じじゃない?

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潮風も心地いいので、テラスでヨーグルトシェイクを飲む。なんとこのウミカジテラス、那覇空港が見晴かせて、飛行機の次々に離陸していくところが見えるんですよ。

楽しくなってデジカメの望遠で離陸シーンばかり撮ってて、友人に呆れられましたが、飛行機って、昆虫観察的な何かがありますね。しばらく眺めていると、機体のデザインとかフォルムのちがいに気づいたり、ルートのちがいがあったり。飽きずに眺めていられそうでした。

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心優しい友人に空港で見送ってもらって、羽田行きの便を待つ。離陸を待つ飛行場はいつも少しさみしい。あっという間に過ぎたゴールデンウィークでした。