日々帳

140字で足りないつぶやき忘備録。

六畳一間から見る空は。

このところ、桐島聡氏のニュースばかりタイムラインに流れてくるので、積極的にこの報道を読み込まなくても、なにか言葉にしきれない哀しみのようなものが日がな心に漂っている。保険証が云々と騒がしい話題がひととおり過ぎ去ったあと、長く残るのは白檀の…

平均を歩く~道の先にあるもの

おれには野心がないんだよ、とその人が言うのを聞いてから、私の中でも何か燃え続けていたものがふと灯りを落としたような気がする。こんなことを言うと、みんな頑張れなくなるからな。続けるところまでは続けるけど、先の地図は白紙なんだよ。人ひとりの存…

強いことと弱いこと。

弱さと強さについて考える。子どもの頃、人と話すとかも思いつきもしないでいた。 近所のおばちゃんに「あんたの声はじめて聞いた、話せたんだね」とか言われたりした。自分がヒエラルキーの中に入っても大丈夫っぽいって思ったのは中学校の終わりくらいで、…

[書評]瓜を破る

子ども時代以来ほとんど漫画と縁遠く過ごしてきたのが、このところ履読数が増えているのは、たぶん漫画を読む電子環境が整備され普及してきたから。とくにTwitter(現X)では電子コミックのプロモーションばかりが流れ、週末の午前中など読みふけってしまう…

平均を歩く

議事録の残る会議で事実と相違のある説明があって、「再度、皆に説明する機会を作りましょうか?」と打診すると、担当の人は上長と相談したうえで、個別に説明することで収めるのだと言う。事務方に無理を言って調整しかけていたので、あらら、良いのねと、…

あなたの中の美しさ(について)

こういうモノづくり動画大好き。ずっと見ちゃう。ツイートでは「伝統的な日本のティーポットの制作」みたいに言っているんだけど、まあふつうに見ても、日本の人じゃない感じはするよなーってのはあるよね。Yet ANOTHER video of Chinese culture being repo…

泣きながら歌ううた ベスト3

いる?そんな情報。でも...このブログのいちばんの読者は私だから…いくよ!!!カラオケで歌うと絶対泣く歌ベスト3!!!!

匿名と顕名のあいだ(音楽の話)

ツイッターでまたつらつら考えてたら、大きな物語に辿りいたので、これブログにも書いとこと思った次第。Adoが大変売れて、テレビ露出の機会も増えたんだけど、なかなか本人が実写で出ないのはもどかしいところ。yoasobiがぱっと売れて注目された時は、深夜…

冬の海を見ること

年末だから映画を観る。「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」この星への憎しみ。ほか。

最近は映画を観る機会がめっきり減って、こんなはずでは。もっと人生ストイックに生きて映画を観る時間を確保すべきである。 という気分でいるが、なんとか年末映画館に行ってキャメロン監督の最新作を見た。映画は他にも観たので、ちょっとまとめて感想を書…

孤独を振り切ってスピードをあげても、夜は抜けない。

ひさしぶりに自ブログを見たら広告が出てたので、おお、うざい。じゃあ更新しとくか。って生存報告。日本一周をしてたバイク乗りの人のツイートがリツイートされてきて、過去ツイート読んで、いろいろ考えてしまった。私も、少し前に一人旅をしたことがある…

音に繊細でいることについて

最近、お、ブログに書いとくか。と思うときはだいたい、誰かの書いた文章に触発されたときだ。note.com大勢の人のいるところで声が聞き取れない(言語として認識できない)というのは、私もわりかし経験あるのだけど、頭の中の言語の思考が、音と言うより書…

他力本願と世界の調和

仕事を辞めるとき会社の先輩に「地元に帰ったら何かしたいこととかあるの」と聞かれ、「ストイックに生活したい」って答えて、「田舎なのにストイックって笑」と言われたことがあるのだけれど、毎朝早起きして基礎体力づくりしたり、夜になったら正装して執…

禁じ手

母親とはよく時事について喧々諤々する。 こないだ温暖化で南極の氷が解けて、太平洋の島々が沈むというニュースを読んだ後で、温暖化はどうにかせんといかん。未来への責任なのに先進国は見てみないふりをしているとワーワー言ったら、母親に「じゃあどうす…

俳句は楽しいけど難しいという話

いつものようについったでダラっと連ツイしてもいいのだけど、多少こころの余裕もあるので、ひさしぶりブログにでもつらつら書いておくかと思った。しばらく書いてないと広告でてしまうし。

終わらない夏休みの終わり

シティ・ポップに関する記事を読んで、私はシティ・ポップは世代ではないんだけど、思うことも雑多とあって、好き勝手に雑感をまとめてみようかなと思った次第。

ノスタル爺とラ・ラ・ランド

ある種のおたくは「ドラえもんでどの映画が好き?」と一見月並みな質問で相手の戦闘力をはかるらしいので、藤子不二雄あたりの話をうっかりするのは畏れ多いんだけど、ノスタル爺は日がたつに連れ重みが増す漫画だった。今日はそういう感想を書こうとおもう…

宇宙と存在の震え

ツイッターの良いところは瞬発的な思いつきを発散できることであるが、時間がすぎれば記憶の霞のむこうに消えいってしまう。 セルフまとめしたりもできるけど、それもそれでなんだか恥ずかしいしな。というわけでブログにつらつらと書いておくことにした。 …

永劫回帰と時間の矢

永劫回帰という考えは秘密に包まれていて、ニーチェはその考えで、自分以外の哲学者を困惑させた。われわれがすでに一度経験したことが何もかももう一度繰り返され、そしてその繰り返しが際限なく繰り返されるであろうと考えるなんて! いったいこの狂った神…

自分を知る方法とふたつの語り

本当はついったーで連投しようかと思ったけど、それもそれで何だかなという気もして、ひっそりブログに書くことにした。村本さんのnoteは他にも良い記事がある。

ちいさな星のための [後編]

生まれて二日目の子ヤギのシアには、母ヤギとの別れを理解できなかったかもしれない。

ちいさな星のための [前編]

1996年の映画「ロミオ+ジュリエット」は、シェイクスピアの戯曲を現代のマフィア抗争におきかえて描かれた意欲作であるが、クレア・デインズ演じるジュリエットがベッドでひとり愛しいロミオ(若きレオナルド・ディカプリオ)に思いをはせるシーンで流れる音…

クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime @ 国立新美術館

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今回の東京美術館巡りの旅でいちばん楽しみにしていたのが、国立新美術館のクリスチャン・ボルタンスキー回顧展でした。東京都庭園美術館で開催されたボルタンスキー展では、土地の魂を聴く映像インスタレーションを観て、とても良いなあと思ったものでした。

塩田千春「命がふるえる」展@森美術館

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雨のなか美術館へ向かうと入場70分待ちで、翌朝に予定を変更した森美術館。 開場より少し早めにいくと、すでに列はできていましたが、前日よりはマシかな。30分ほど待って会場にはいると、この時間まだ人影もまばらで、混雑も感じず、各展示ゆっくり堪能でき…

東京都写真美術館&国立新美術館「モダン・ウィーン展」

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西洋美術館モダンウーマン展のあとは東京都写真美術館へ。 田舎に移り住んでから写真を撮ることが増えて、「撮ること」に今いちど向き合うつもりで行きたい美術館リストに入れました。 東京都写真美術館ではフロアが3階まであって、それぞれ別の展示をおこな…

モダン・ウーマン―フィンランド美術を彩った女性芸術家たち @国立西洋美術館

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7月、東京美術館めぐりの旅行。幕開けは西洋美術館のモダンウーマン展から。 朝早めに出て、上野公園のスターバックスで前日見た映画の感想をちょいまとめ。時間があえば足をちょっと伸ばして、上島珈琲店でもよかったんだけど、効率を考えるとここかな。開…

母ヤギは子ヤギの夢を見るか

ふと考えたことがある。子ヤギと離れ離れになったとき、母ヤギは「あの子だいじょうぶかしら」と心配することがあるだろうか。ヤギは現金な生き物で、目の前にあることによく反応する。おいしい草に惹きつけられても、視線の先を別の餌に向けてあげれば大丈…

マウンティングするヤギ

いやよいやよも好きのうち、というと怒られるにちがいない昨今である。しかしヤギの世界でメスヤギはしばしば「いやよいやよ」をしてみせる。オスがその気をもよおしてマウンティングを試みるとき、メスヤギはその気があってもなくても、さっと逃げる。人の…

ヤギの話:ベティの恋

子ヤギたちは日に日に大きくなって、牧場の柵をくぐり抜けて外界を楽しむものの、夕方になると戻り方が分からずメーメー鳴く。夜遅く仕事から帰ってきて牧場に近づくと、どこからか飛び出してきて「戻りたいの」と近寄って来たりして、勝手なものである。

是枝監督作品だいたい三行レビュー

今村昌平監督「うなぎ」から21年ぶり、カンヌ映画祭で日本の作品(「万引き家族」)が最高賞パルムドールを受賞しました。